韓国軍は先日、北朝鮮向け拡声器放送を全て中断し、2日前には拡声器の撤去を完了したことをお伝えしました。ところがその間に北朝鮮は韓国に対する拡声器を逆に増設し、整備していた事実を韓国政府当局が把握したことが取材でわかりました。緊張緩和のジェスチャーも良いですが、これが安全保障バランスの不均衡につながりかねないとの指摘も当然出てきそうです。
李在明(イ・ジェミョン)大統領が韓国軍に北朝鮮向け拡声器放送の中止を指示したのは6月のことです。
「北朝鮮による重大な挑発がない状況で、緊張緩和に向けた事前の対応として今回の決定を下し…」
これを受け北朝鮮も韓国向け拡声器放送と妨害電波の送出を中断し、前向きに対応するかに見えました。
ところが北朝鮮はその後、前線地域に設置されていた韓国向け拡声器を増設していたことがわかりました。
韓国政府当局の関係者は「北朝鮮は10カ所以上の韓国向け拡声器にスピーカーを追加設置の形で補強した」「増設されたのは坡州、漣川、麟蹄など事実上前方の全ての地域だ」と伝えました。
また20カ所では拡声器整備作業が行われたことも把握しています。
北朝鮮は昨年、拡声器の横に電柱を設置し、出力を高めるための補強作業も行いました。
オム・ヒョシク/国防安保フォーラム事務総長
「北朝鮮が装備を増設したのであれば、これは金正恩(キム・ジョンウン)や金与正(キム・ヨジョン)が語ったように南北関係を徹底した敵対関係とみなすことを行動で示したのではないですか」
それでも韓国軍は逆に今月4日から北朝鮮向け拡声器の撤去作業を開始し、作業は2日で全て完了しました。
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/08/08/2025080880035.html
対北宣伝放送を全面中断 韓国軍は拡声器撤去完了したのに北は拡声器を増設・整備していた
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