京都大学が開発した新たな鎮痛薬。アメリカの「ゾンビ・タウン」問題解決にも期待です。
(京都大学医学研究科 萩原正敏特任教授)「13年にわたる研究成果で、全く新しいメカニズムで効く鎮痛薬を我々は見つけた」
京都大学が発表した新たな鎮痛薬「アドリアーナ」。その効き目は、がんの痛みの緩和などで従来使われてきた麻薬性鎮痛剤「フェンタニル」に匹敵するといいます。
しかし、この「フェンタニル」をめぐってはある問題が…
(記者リポート)「薬物を吸っているのでしょうか、前かがみになって動けなくなっている人が集まっています」
アメリカ東部のフィラデルフィア。前かがみになってふらふらと歩く人が…
(記者リポート)「左右にふらふらと揺れながら、大丈夫かな、転んじゃう」
麻薬中毒者が路上にあふれるエリアの一つ、通称「ゾンビ・タウン」。その原因とされるのが「フェンタニル」です。
「フェンタニル」は鎮痛剤として高い効果がある一方、アメリカのCDC=疾病対策センターによると、依存性が非常に強く、致死量はわずか2mgだといいます。
アメリカでは、フェンタニルの過剰摂取で年間7万人以上が死亡するなど“史上最悪の麻薬”ともいわれ社会問題となっているのです。
(アメリカ トランプ大統領 今年1月)「フェンタニルをメキシコやカナダに送っているという事実に基づき、中国に対して10%の関税を課すことを検討しています」
「フェンタニル」の多くがメキシコなどからの密輸とされていて、のちの「トランプ関税」といわれるアメリカによる各国への追加関税のきっかけともなったのです。
そんな中で今回開発された新薬「アドリアーナ」。そもそも痛みは、刺激が脊髄から脳に伝わることで感じますが、命に危険が及ぶような状況では神経伝達物質「ノルアドレナリン」が分泌され、痛みが抑えられます。
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20250805/GE00067553.shtml
アメリカの“ゾンビ・タウン問題”の解決に期待?京都大学が新たな鎮痛薬「アドリアーナ」を発表
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