JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、すでに試験機2号機から5号機まで、H3ロケット4基の打ち上げを成功させている。次に打ち上げが予定されている6号機は、これまでと違い第1段ロケットのエンジンを2基から3基に増やした「30形態」と呼ばれるもの。そのエンジン燃焼試験が種子島宇宙センターで行われた。
H3ロケット30形態は、第1段にLE-9エンジンを3基備えているため、ブースターを使わなくても太陽同期軌道で4トン以上、静止軌道で6.5トン以上の衛星を投入でき、経費を大幅に削減できるということだ。今回行われた燃焼試験はCRT(Captive Firing Test)というもの。実機型タンクステージ燃焼試験とも呼ばれ、第1段ロケットの実際の燃料タンクとエンジンを使って、実機と同じ条件で発射台で行われる。
6号機は初めての30形態なので、性能確認用ペイロード(VEP)を太陽同期軌道に投入する試験機という位置づけだが、空いたスペースに超小型衛星6基も相乗りさせる。太陽同期軌道とは、同じ時刻に同じ地点を通過する地球の周回軌道(準回帰軌道)で、さらに軌道面が常に太陽に対して同じ角度を保つものを言う。地球観測衛星がよく使う軌道だ。
また今回初めて、超小型衛星の打ち上げ時の衝撃を和らげる新しい搭載方法も試される。打ち上げは今年度中を予定している。
https://forbesjapan.com/articles/detail/80799
https://www.jaxa.jp/press/2025/07/20250718-1_j.html
JAXA H3ロケット、低コストで宇宙輸送新時代へ
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