シンガポールのシンクタンクが発表した「東南アジアの状況2025調査レポート」で、日本は東南アジアで「最も信頼できる国」となった。首位は7年連続となる。最新となる2025年度の調査では、日本に対する信頼度が前年に比べ大幅に上昇したことが明らかになった。東南アジア地域における日本の影響力の強さがうかがえる。
◆信頼度66.8%、前年から大幅上昇
調査は、ISEASユソフ・イシャク研究所が今年1〜2月に東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟する10ヶ国と東ティモールの研究者や官僚ら計2023人を対象に実施した。そのなかで、日本はASEAN諸国から66.8%の信頼度を獲得し、「最も信頼できる国」の座を7年連続で確保した。この数値は昨年の58.9%から大幅に伸びており、域内で日本への信頼感が継続的に高いことを改めて証明する形となった。
調査の主要国信頼度ランキングでは、日本に続いて欧州連合(EU)が51.9%で2位、アメリカが47.2%で3位、中国は36.6%で4位、インドは35.3%で最下位だった。今回の調査ではEUが、アメリカを上回って2位に浮上した点も注目される。東南アジア地域で欧州の影響力が強まっていることを如実に表している。
◆日本の高評価の理由は「国際法の尊重」
調査結果によると、日本がASEAN諸国から強い信頼を得ている最大の要因は、「国際法を尊重し擁護する、責任ある主体」というイメージだった。この認識に同意すると答えた回答者は40.5%に上り、前年の36.5%から大きく増加している。
また、回答者の19.2%が日本の「豊かな経済力とグローバルな場での政治的リーダーシップへの意欲」を評価している。経済大国としての日本の実力、および国際社会での積極的な姿勢が、各国から評価されている模様だ。さらには、日本の文化・文明に対する敬意から信頼を寄せるという回答も18.8%に達している。長年にわたり文化的魅力などソフトパワーを発信してきた政策が成果を上げたといえるだろう。
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「最も信頼できる国」日本が7年連続トップ ASEAN調査
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