韓国の憲法裁判所がチェ・ジェヘ監査院長と、イ・チャンス地検長などソウル中央地検幹部3人に対する弾劾請求をすべて棄却した。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判の判決を控えるなか、憲法裁判所が最大野党「共に民主党」が主導する「連続弾劾」に対して、「連続棄却」の判断を下したことで、政界では逆風が吹く可能性が指摘されている。
3月13日、憲法裁判所はチェ監査院長、イ地検長、チョ・サンウォン第4次長検事、チェ・ジェフン反腐敗第2部長検事に対する弾劾を棄却した。
チェ監査院長は昨年12月、大統領官邸移転疑惑の隠蔽や前政権を標的とした政治的監査を行ったとして弾劾訴追された。イ地検長ら3人の検察幹部は、キム・ゴンヒ大統領夫人のドイツモータース株価操作事件を杜撰に捜査したとして弾劾審判にかけられていた。
憲法裁判所の棄却判断は、すべて全員一致で下された。憲法裁判所は、杜撰な監査や標的監査といった大半の弾劾訴追理由を認めるのは困難だと判断。また、中央地検幹部3人についても、杜撰な捜査や虚偽事実の発表疑惑などを認めなかった。
クォン・ヨンセ非常対策委員長と李在明代表
(写真=大統領室通信写真記者団)「国民の力」クォン・ヨンセ非常対策委員長(左)と「共に民主党」李在明代表
この結果、「共に民主党」の「連続弾劾」が空振りに終わったことが確認され、強い反発が予想される。特に尹大統領の弾劾審判の結果に関係なく、あるいは仮に尹大統領の弾劾が認められたとしても、「連続弾劾」に対する逆風は避けられないとの見方がある。
憲法裁判所は、尹大統領の弾劾審判の前後で、ハン・ドクス国務総理の弾劾判決も下す見通しだ。ハン国務総理の弾劾は、尹大統領の弾劾訴追後に大統領権限代行まで弾劾訴追されたことで、大きな議論を呼んでいた。
もしハン総理の弾劾まで棄却されれば、「共に民主党」が過半数の議席を利用して弾劾を乱発したとの批判は避けられなくなる。
韓国最大野党の“連続弾劾”、憲法裁判所が“連続棄却”…
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