<韓国チームの開発したLK-99について、科学界は「常温常圧超伝導体は幻だった」と結論づけている。そんななか、67年前に予言され、理論上だけの存在だった「パインズの悪魔」を京大教授らが観測。ノーベル賞級の研究成果が発表された>
京大教授らが67年前に予言された「パインズの悪魔」を観測
ところが、ここ数週間のLK-99騒動の最中に、日本では超伝導体を用いた独自のノーベル賞級の研究成果が発表されました。追試にも成功しています。
京都大の前野悦輝・高等研究院教授、イリノイ大アーバナ・シャンペーン校のピーター・アバモンテ教授らの国際研究チームは、超伝導体を用いて67年前に予言された電子の奇妙な振る舞いの観測に成功しました。研究成果は9日付の「Nature」に掲載されました。
「パインズの悪魔」と名付けられているこの現象では、電子は質量や電荷を持たなくなり、光との相互作用もなくすといいます。
研究チームの一員であるカナダのブリティッシュ・コロンビア大のフセイン博士は、「最初は、それが何なのかまったく分かりませんでした。しかし、いろいろなことを除外していくうちに、本当に悪魔を見つけたのではないかと疑い始めたのです」と振り返ります。
「パインズの悪魔」を捉えたことを明らかにするために、研究チームはイリノイ大の理論物理学者のグループに新たに研究に参画してもらいました。観測データと理論チームによるストロンチウム・ルテニウム酸化物の電子構造の特徴をもとにした計算を突き合わせると、今回の観測結果は「パインズの悪魔」の特性を確かに示していました。
また、科学の新発見には「再現性」が必要不可欠です。同チームは繰り返し実験を行い、繰り返し悪魔粒子の検出に成功しています。
https://www.newsweekjapan.jp/akane/2023/08/post-63.php
幻の常温常圧超伝導ニュースを超えた! 京大チームが超伝導体で「ノーベル賞級」の大発見か
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