オミクロン株の感染が拡大した昨年末以降、日本に入国した人たちが体験している「強制施設隔離」体験談だ。名分は「防疫対策」だが「人権蹂躙(じゅうりん)」という批判が出ている。
日本の岸田文雄首相は昨年11月にいわゆる水際対策を発表した。海上から攻撃してくる敵を水際に引きつけて陸地にまともに足を踏み込む前にせん滅するというのが本来の意味。 島国用語だ。現状に照らしてみればオミクロン株の日本国内侵入を防ぐために空港や港湾で水の一滴も漏らさない防疫をするという言葉だ。「G7のうち最も厳格にしている」と自評する岸田政権の水際対策の2大根幹は「施設強制隔離」と「外国人新規入国禁止」だ。
まず施設強制隔離。ウクライナやベネズエラなどいくつかの国を除き、ほとんどすべての国からの入国者(ビザ所有外国人と日本人)は10日間義務的に隔離しなければならないが、そのうちの3~10日は施設で強制隔離させる(韓国からきた入国者は6日間)。ところが施設が概して劣悪で、さらに成田空港に降りても施設が確保できないという理由から再び国内線に乗って数百キロメートル離れた大阪や福岡などに送られるケースもある。どこに送られるのか、多少は楽な施設に行くのか狭苦しいところに行くのか、それこそ「運」にかかっている。
問題は日本国内で新型コロナウイルスあるいはオミクロン株に感染したり濃厚接触者に分類された「実際の危険者」はむしろゆったりと自宅に隔離し、出国直前と日本入国時に2度にわたりPCR検査を通じて陰性判定を受けた入国者は単に外国から来たという理由で施設に強制的に閉じ込められ、身動きもできずに数日間過ごさなければならないという事実。
もうひとつの対策である「外国人新規入国禁止」も大きな議論だ。
https://s.japanese.joins.com/Jarticle/287209
オミクロン株に見る日本の鎖国本能
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