一度充電すれば800キロを走行できるバッテリー技術が開発された。「二次電池産業ゲームチェンジャー」と呼ばれる全固体電池に関する技術だ。
KAIST生命化学工学科のキム·ボムジュン教授チームは13日、「エラストマー」基盤の高分子電解質を利用し、世界最高性能の全固体電池を実現したと発表した。この研究成果は世界3大学術誌「ネイチャー」に掲載された。エラストマーはタイヤ、靴、消しゴムなどの素材で使う伸縮性の良いプラスチックだ。
全固体電池は現在、2次電池に使われている液体電解質(イオン移動通路)を固体に取り替えてエネルギー密度を高める新技術だ。安全性と自動車走行距離を画期的に増やすことが期待されている。固体電解質は大きく硫化物、高分子の形態に分けられる。硫化物電解質は、サムスンSDI、トヨタなどが25年以後の商用化を目標に研究している。高分子電解質は硫化物電解質に比べて安く工程が簡単だが、イオン伝導度が低く、充放電時の安定性が急落する短所がある。ポリエチレンオキサイド(PEO)が代表的な素材だ。
研究チームは、エラストマー内部にリチウムイオン伝導度の高いプラスチック結晶を3次元に配置した高分子電解質を新たに開発した。これは、PEOよりイオン伝導度が100倍以上高いことを示す。これを全固体電池で具現した結果、4.5V以上の高電圧でも安定的に作動した。これまで学界に報告されている全固体電池の最大電圧は、4V以下であった。充放電時に安定性を落とすリチウムデンドライト(金属結晶のかす)生成もずっと減少した。
充電1回で800キロ走行、KAIST全固体バッテリー開発
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