世界的なフランスの漫画イベント「アングレーム国際漫画祭」が、中止の危機に直面している。イベントの運営会社への不信から、今月に入って漫画家らによる不参加表明が相次ぎ、来年1月に予定されている次回の開催ができない可能性が現実味を帯びてきた。
アングレーム国際漫画祭は1974年に始まり、例年20万人以上を集める欧州最大級の漫画イベント。世界的に権威ある漫画賞のひとつを授ける場としても知られ、日本からは2015年に大友克洋さん、19年に高橋留美子さんが最高賞のグランプリを受賞。13年には鳥山明さんが「40周年特別賞」を受けるなど、日本との関わりも深い。
■相次ぐ作家らの不参加表明
開催への懸念が強まるきっかけとなったのは、イベントを担う運営会社に対する信頼の低下だ。今年2月、イベント期間中に性的暴行被害を受けた運営会社の社員が、告発の1カ月半後に解雇された疑惑が報じられ、批判が集中。それまでくすぶっていた不透明な会計処理や入場券の大幅な値上げ、漫画家への敬意を欠く対応などに対する不満も一気に表面化した。
4月には約400人の漫画家が運営会社の変更を主催者に要請。今月18日に複数の作家組合による連合体が「運営会社が交代しない限り参加できない」と声明を出し、翌19日には出版社の業界団体も作家側の判断を支持すると発表した。
漫画祭では通常、作家によるサイン会や新刊の発表、出版社による出展などがあるが、漫画家や出版社が参加しない場合は、イベントの中核が成立しなくなる可能性がある。仏紙リベラシオンは作家らの不参加表明を受け、「26年の漫画祭は開かれない。今回はもう覆らない」と報じた。
フランスの世界的な漫画祭、中止の危機 運営会社への不信で作家離反
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